投資の原資をどう作るか。給料から積み増すのが王道ですが、生活を削って捻出するのは長続きしません。
私がこのブログで「削らない投資」と呼んでいるのは、暮らしを我慢して絞り出すのではなく、すでに手元で眠っている価値を現金に換えて回す・・・そういう発想です。
今回試しているのは、押し入れに眠る昭和レトロやキャラクターグッズを”海外に”売る、という方法です。
国内のフリマでは数百円の古い物が、海外では思わぬ値で動くことがあります。
しかも今は円安。海外の買い手からすると、日本円の値札はそのまま割安に映ります。ただ、勢いで出すと手数料や送料、関税で”負ける”こともある。
この記事では、いくら以上で出せば損しないのかを概算で確かめます。まだ私自身がこの経路で売り切った実績はなく、始める前に採算を確かめた記録・・・いわば検証ノートとして書いています。実際に売れたら数字を追記していくつもりです。
メルカリで家の不用品を出品して130万円以上戻ってきたという話は以下の記事で説明しています。メルカリにまだ出品した経験のない方はこちらの記事からどうぞ。
メルカリで不用品が130万円に|”捨てる物”を”削らない投資”の原資にする

なぜ「昭和レトロ・キャラグッズ」が海外で売れるのか
海外、とくにアメリカやカナダでは、日本のキャラクターグッズや質の高い古い玩具に根強い人気があります。アニメやゲーム由来のグッズ、昭和の生活道具や食器のレトロな風合い・・・国内では「ただの古い物」でも、海外では”日本でしか手に入らない物”として値が付きます。
そこに円安が乗ります。2026年時点のドル円はおよそ157円で、アメリカの買い手にとって¥6,000の品は約$38・・・感覚としては十分に安い。
円建ての値札を少し強気にしても割安感は保てる、これが今の追い風です。ただし為替は動きます。直近の1か月でも円は数円戻しました。円安前提の値付けは「今の戦術」と割り切っておくのが安全です。

仕組み|メルカリに出すだけで世界に売れる
特別な登録は要りません。メルカリは購入代行サービス「Buyee」と公式に連携していて、あなたが普段どおり出品するだけで、海外の人が買える状態になります。
海外ユーザーがBuyee経由で注文すると、メルカリ上では「BUYEE公式アカウント」があなたの商品を購入した形になります。あなたがやることはこれまでと同じ・・・Buyeeの国内倉庫まで発送するだけです。海外配送も通関も、海外客とのやり取りも、すべてBuyeeが代行します。商品に不備があった場合の海外対応もBuyee側の責任なので、出品者がトラブルを直接かぶることはありません。
以前は「一定期間売れ残った商品」だけが海外に表示されましたが、今は出品直後から海外でも見えるようになっています。海外露出のためにわざと寝かせる必要はありません。個人情報が気になる場合は、匿名配送のメルカリ便を使えば大丈夫です。
一番大事な整理|「手数料負け」と「関税負け」は別の財布
ここを混同すると値付けを外します。手数料負けは”出品者(あなた)”の話。関税負けは”海外の買い手”の話で、あなたのコストではありません。ただし買い手の総額が膨らめば売れないので、間接的にあなたの下限を決めます。
出品者側の下限(手数料負け)
かかるのはメルカリ販売手数料10%と、国内送料(倉庫までの分)だけ。為替は関係ありません。手取りは「出品価格×0.9−国内送料」です。
- 小型(ネコポス約¥210):出品¥1,000で手取り約¥690
- 箱物(宅急便コンパクト約¥450):出品¥2,000で手取り約¥1,350
¥700〜800を下回ると、手数料と送料でほぼ消えます。ここが実質の下限です。
買い手側の下限(送料・関税負け)
買い手が払うのは、商品代+Buyee手数料+国際送料+関税。Buyeeの代理購入手数料は1注文あたり一律300円ほど、国際送料は重量とサイズで変わります。
そして見落としがちな変更点・・・アメリカの少額免税枠(通称デミニミス、$800)は2025年8月に撤廃され、2026年も続いています。今は少額でも関税がかかります。日本発は中国発のような高率ではなく、品目の関税率に約10%が上乗せされる水準です。
次の数字は概算です(前提:行き先はアメリカ・小型軽量・送料込み出品・2026年時点の為替157円)。
| 出品価格 | 商品(約$) | Buyee手数料 | 国際送料(小型) | 米関税(概算) | 買い手の総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| ¥3,000 | $19 | ¥300 | 約¥3,000 | ¥300〜450 | 約¥6,600($42) |
| ¥6,000 | $38 | ¥300 | 約¥3,500 | ¥600〜900 | 約¥10,600($67) |
読み取れることは一つ。国際送料とBuyee手数料は固定費なので、安い商品ほど”送料負け”します。¥3,000の品は買い手から見ると「$19の物に$23の諸経費」で割高。¥6,000なら諸経費の比率が下がり、納得感が出ます。
損しない値付けの下限(結論)
- 出品者としての下限:箱物で¥2,000〜3,000(手数料と送料で溶けないライン)
- 海外で売り抜く下限:¥5,000〜6,000(固定の送料に負けないライン)
¥3,000未満は海外向きではありません。国際送料が商品代を上回り、買い手が「送料のために買う」形になるからです。
もう一つ・・・国際送料は重量で効きます。急須や食器のような”重くて安い物”は不利。同じ¥5,000でも、軽いキャラ玩具のほうが採算は良くなります。重い物は思い切って値を上げるか、国内で売るほうが賢明です。
なお関税や免税のルール、とくにアメリカの扱いは動きが速い分野です。出品前にその時点の最新情報を確認してください(この記事は2026年時点の内容です)。
これが「削らない投資」になる理由
ここで大事なのは、生活を一切削っていないことです。新たに何かを我慢して捻出したのではなく、押し入れで眠っていた”死んでいた資産”を起こして現金化しただけ。その現金が投資の原資になる。家計簿の支出欄をいじらずに、資産欄の隅から原資を掘り出す・・・これが私の考える「削らない投資」の実践です。
やり方も、最初から大きく張る必要はありません。まず数点を出して、いくらで・何日で・どこの国に売れたかを見る。
その手応えを見てから広げれば十分です。眠っている物を海外に流すだけで、生活を削らずに原資が生まれる。まずは押し入れの数点から、試してみてはいかがでしょうか。
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